技術力がなくてもチームビルディングがしたい(したくない)
技術力がなくてもチームビルディングはできるし、していいと思うけど、自分もいち開発メンバーという立場(なのに開発スキルが足りていない実情)で、実際に旗振ってチームビルディングをやれるかっていうと全然割り切れない昨今。
その考え方が正しいかどうかという議論は棚に上げるけれど、口を出すなら手を動かせるようになってから言え、開発できない人間にあれこれ言われても響かないみたいな考え方は、大きな声で言わないまでも確かに自分の中にあって、それが今は盛大なブーメランになって自分に突き刺さっている。
できないこととできることがあるなら、まずは自分ができることで貢献すればいいんだろうと頭では思うし、多分人に相談されたら自分でもそう言う気がする。それでも、どうしても開発者でありたいというちっちゃいプライドみたいなやつが(言うてもたいして開発スキルが高いわけではないくせに)邪魔してきて、なんとなーく身動きが取れずにいる。
新しい言語、新しいプロダクト。うきうきするはずなんだけど、とりあえず勉強しようみたいな曖昧な目標は遠すぎて、どんどん先延ばししてしまう。何を勉強したらいいかわからないしやる気も起きない。いっそのこと炎上してくれ、そしたら自分にも火が付くだろうなんて思ってしまうけれど、たとえいま炎上しても役に立てることが一ミリもないのであった。
こういうちょっと思いついたことをやってみようという気力が出ない。きっと気になっているチームビルディングも実際やれば楽しいんだと思うけれど、今も良くないなりになんとな〜く回ってはいるので、自分がなにもしなくても合格点くらいは取れている現状を見るたび、ああ明日で良いやと思って終わる。
すでにこの半年間ほとんど休んでいたに等しいのだけれど、これ以上どうすればワクワクが蘇ってくるのか皆目検討がつかないというところである。
というかここ数日太陽が出ていないので本当に元気がない。週明けには日が出ることを祈って、良い週末を。あと半日は虚無でもできる仕事でお茶を濁します。
自分の好きを突き詰める
上半期が終わるので近況など。 人に会わないと見られている感覚が薄くてこうしてポエムを書いちゃうんだけど、意外とあ〜Twitter見てるよ〜とかみんな言うのでなんだよ早く言ってくれよって思います。でもありがとう。
続・異動
ついに4年半やってきた業務から所属上は離れることになったので、なんか、本当に異動ってできるんだな〜〜〜と思いました。去年は会社の花形サービスのシステム担当社員のうち一番歴が長い(当時入社5年目)という状態で、振り返ると自分の能力に対して肩に乗るものが大きすぎていて、自分にとってはかなりの重圧でした。 幸いにも徐々にチームメンバーを増やしてもらえるようになり、属人化した作業を棚卸しするにつれ、不安も減り、張り詰めていた気持ちも安定し、何よりも人に穏やかに接することができるようになりました。
心の余裕がないと言ってしまえばそうなのですが、一時期は飲み会に行くたびに泥酔する上に周囲を詰めまくっていて(あまりにも最悪すぎる、申し訳ない)なのに弊社の方々はすごく人が良いといいますか、本当に良い人ばっかりで、あれだけ当たりが強かった人間に内心はともかく普通に接してくれて、引き継ぎも積極的に受けてくれて、わたしが兼務になってからはなるべく仕事を巻き取ろうとしてくれて、今更ながらその気遣いは本当にありがたかったです。
うちのチームは会社の中でもわりと負荷が高い方で、つまりみんなの方も余裕がないはずなのですが、その中でこうやってわたしが次の仕事をできるように思いやってくれたことに改めて感謝します。
ああ恩に報いたい。いつかまた優しくしてくれたみんなの力になりたい。これからもっと強くなれるようにがんばります。
続・在宅勤務
弊社はフルリモートが続いているので会社に行けない時期が続いていましたが、やっぱり辛かった。ただ、特に精神的にきつい時期、実家で過ごしながらリモートで働けたのは良かったです。帰省…今時期はどうなんだろう…と思いつつ帰ったので周囲にはほぼ言いませんでしたが、1ヶ月半ほど帰省して、その間も特に支障なくリモート勤務することができました。
地元が北海道なので普段は数日から一週間程度しか滞在できないので、換算すると3年分くらい帰省できました。初めてリモートになって良かったと思いました。
まあ明日出社するんですけどね。2ヶ月半ぶり!楽しみ!
1K7畳は労働環境に適さない
実家帰って思ったんだけど、家がね、やっぱダメなんですよね。薄々気づいてたけど、東京の1K7畳は働くための家じゃない。会社にいても自席に座らずフリースペースをさまよってたタイプの人間なので、実家に帰ってからリビング!自室!庭!みたいに場所変えられるのめちゃくちゃ精神衛生が良かったです。
せめて働く場所と生活する場所を少しでも切り替えられるおうちに引っ越したいと思います。(弊社〜〜〜!家賃補助ください!在宅手当もしょっぱいのでもっとお願いします!在宅勤務のために弊社の回線を契約したら在宅手当が赤字です!)
半年間のふりかえりとこれからの話
上半期、どうしてもうまく仕事が進められなくて、できなかったことがたくさんありました。スキル的にも貯金を切り崩しながら過ごした半年間でした。おそらく自分のキャリアにとっても損失になった時期だろうと思います。
家でじっとするしかないのが苦痛でした。9時に起きて17時までしっかり働くような「ちゃんと仕事をする」ができませんでした。とにかく寂しかったです。周りに誰もいない環境で自分を律し、仕事をすることは、わたしにとって非常に難しいことでした。
でも、本当にここ2週間くらいの話ですが、ようやく在宅勤務のやり方が少しづつ掴めてきた気がします。どうしてもスループットは落ちるし、コミュニケーションには手間がかかる。でもそういうのを受け入れて、じゃあどうやっていこう?と考える段階にようやく入れてきたな、と感じてます。
試行錯誤するための元気が戻ってきた気がします。
なぜ文章を書くのかと訊ねられ、自分の解釈を誰かに問いたいからだと答えました。やりたいことというのは結局それで、モデリングもDDDも同じ、自分が解釈した世界を自分なりに表現し、それを相手に問い、解釈のぶつけ合いとすり合わせを通してより良いものを作っていくことです。
いつだって誰かに負けたい。その考え方いいなって思いたい。悔しいけれどそれは良いな敵わないなって思ったら次はもっと良いものができる。もっと強くなれる。そうやって仕事ができたら幸せなことだと思う。
自分の見た世界を解釈し、表現する、そんなものづくりが好きです。それと同時に、人と解釈をぶつけあい、楽しく価値あるものを生み出すことが好きです。
自分の好きなことをもう一度できるように、下半期は未来に向かってがんばりたいと思います。
上半期、おつかれさまでした。今日はゆっくり寝ましょう。
夏休み取ったほうがいいよ
特に予定もないし夏休み取らなくていいか…。と思ってる人、最近疲れてるかもという気がしたら夏休みを取りましょう。元気になります。
先週夏休みでした。会社の休日だったり日本の祝日だったりで12日間のお休みをいただき、なーんか思いの外リフレッシュしたな〜〜〜という感じだったので本日はタイトルの通りです。
これまでの自分の休暇は、趣味のための時間が欲しいときか、朝起きたくないときのためのものでした。ところが在宅勤務だったら始業5分前に起きても業務は開始できるし*1、そもそも趣味だったライブも舞台もイベントが何もなくなってしまったので、今年は非常にまじめな勤怠表となってます。新卒のころでももうちょっと休んでたぞと。
そんな調子でたいした乗り気でもなかったのですが、夏休みは家族の予定に合わせて取りました。で、休んでみたら、まあ休んでよかったなと。
休み前の自分を振り返ると、とにかくなにもしたくなかった。
仕事楽しくないしうまくいかないし、お金もらっても使う先がなくなったし、働く意味とは……むしろこの世界でどうやって楽しみを見つけていけばいいんだろう……くらいの気持ちがあった。
今は比較的、あれやりたいこれやりたいという思いつきがあるので元気になった感じがする。それでも日によって調子の波があるのを感じるし、小康状態くらいかなと自分では思ってます。
少し視野を広げてみると、しっかりと対策をした上で舞台やイベントが開催されています。ディズニーリゾートも開園してます。最後まで見たかった舞台、楽しみに待ち望んでいたライブ、これまで好きだったたくさんのことがなくなってしまったけれど、それでもまだ全てがなくなったわけじゃない。
仕事も異動してから全然うまくいかなくてきつかった。環境が変わりすぎたことにいくらでも言い訳はできるけど、結果がうまくいかなければ何にもならなかった。いらないと思われるのは怖い。恩返しもしたかった。重たくなって全部投げ捨てたくなったけど、それでも休み明けてみたら少しはがんばろうと思える。
そんなことを考えていました。
というか休み前はこういうことを考える元気もなかったので、思考がフワ〜って霞がかってきたら本当に夏休みを取ってください。大体クソほど寝て日が落ちてきたら河川敷を散歩するだけの夏休みだったけどそれでも多少の救いはあります。
そしてわたしは今日もあんまり調子が良くないので早めに寝ます。みんな、明日も元気に、ほどほどにがんばろうね。
*1:最悪始業までに起きてなくてもなんとかなる
在宅勤務が苦手
とにかく自宅で集中できない。
ずっと前から、自分がそういう性質であると自覚していた。大学受験の時は風の日も雪の日も学校から20分歩いて塾の自習室に通っていたし、大学生の間は研究室に入り浸っていた。かといってその成果が出ていたのか、成績そのものについては言及しないけれど、とにかく外で頑張っていたし、逆に言えば、わたしは家で何もしなかった。積極的に家にいないことで、辛うじて社会性を保っていた。
家はだらだらする場である。
と、はっきり区別をつけているわけではないけれど、少なくとも無意識がそう思っていそうな感じがする。自宅では集中できない。
もちろんわたしは内向的な人間なので、一人の時間が大好きだし、自宅も大好きだ。全く活動しないわけではないので、ゲームもするし、趣味としての読書もするし、ごくまれに気が向いたら開発したりもする。けれども、さあやるぞとスイッチを入れ、勉強したり仕事したりする場ではない。
というか、スイッチが入らない。
まあ職場にいたところで、シャキッとしてるどころか、油断するとソファに転がってる程度にちゃんとしてない方の人間だけど、職場で一週間過ごしていれば間違いなく一日くらいは集中スイッチが入る時がある。あの力は一体どこから来るんだろう?
なんとなく、周りの人の存在が必要な気がする。監視の目というよりは、やるぞ!という雰囲気の方が。
あともうちょい真面目な話、在宅勤務という就労形態、自分の良いところがまったく発揮できてない気がする。思いつきで行動する感じとか。人とワイワイする感じとか。
在宅の環境では、やるぞ!やったぞ!みたいなスピード感が出せない。人と話していい感じになんかできたぞーみたいな謎のやつ、ない。
わたしは一応エンジニアだけど決して純粋な技術力で勝負できるタイプではなく(できたら困ってない)、たぶんチームビルディングとか、設計思想とか、要件の調整とかなんかこうフワ〜としたところで役に立てていたっぽいので……辛うじて存在している良いところが全滅してここにはいま虚無がある どうして(あの猫の画像がここに入る)
2020年、大リモートワーク時代。
生き方を考えなければいけないかもしれない。
すごくどうでもいいけどわたしは紙のノートに書く日記が好きです。1ページという限られた紙面の中に今日という一日をどうまとめようか、意外と筆が乗ってきたけど残り3分の1で書き終わるのか?うーんここからは字を詰め気味に書こうかな、みたいな紙と自分との駆け引きが好きなんですけど……というのは嘘で、終わりが決まっていないと永遠にまとまらず書き続け書き終わらなくて途中で飽きて投稿しないでお蔵入りする記事が無限に増えていくからなんですけど。1000文字くらいに収めるのが良いのかもしれない。だからTwitterのほうが性に合っているんだろうか……140字制限いいよね……
書くことは息をすること
ブログなんてものは気分です。書きたい時に書くし、ためになるかもしれないこともどうでもいいことも書く。
ここ3ヶ月くらいのことを振り返って書きます。
在宅勤務
Twitterでも何度も言ってるんですが、マジでびっくりするくらい向いてなかった。就職してから感じたことがないような調子の悪さ。意外と引きこもりが苦手だし、人と関わるのが好きだということに気付かされました。
退屈は人を殺す。冗談じゃなく。
6月になってからは週2程度出社することで、仕事の進捗も自分の状態もかなり良くなりました。
一点だけ、週5出社時代に常に胃痛だったのが在宅で治りました。それだけは良かった。ちゃんと正しい時間にごはんを食べましょう。
在宅勤務も良し悪し。
異動
4月に異動になりました。送別会や歓迎会をうきうき待っていたのですが、この情勢で流れてしまい非常に心残りです。
就職してから5年、ずっとjavaでDDDでサーバサイドアプリケーションの開発をしてきましたが、モバイル向けアプリ開発をやることになりました。
最近は勉強の日々です。この「学ばないと、身に付けないと死ぬ!」っていう感覚が久しぶりで嬉しい。*1
ここ1年くらいは悪い意味でこなしてる感があったというか、成長してなくても手持ちの武器でなんとかなってしまう感じが良くなかったので、今の状況は本当に自分のためになるなと思います。Flutter勉強する。
勉強
AWS SAAの資格を上半期中に取りたい。会社のお金で海外に行きたくて取ろうとした資格だけど普通にハンズオンやら勉強会やらでわいわい学ぶのが楽しくなってきた。ただこういう資格試験対策とかお勉強は苦手すぎる。どうやって受験を乗り越えたんだ?
友達に技術書のおすすめを聞かれて最近読んだ本のことを思い返したら、チームビルディング本しか読んでない気がしてきた。もしかして自分が一番役に立てる分野ってチームビルディングなの?あんなにやりたくなかったのに。
その他の近況
技術書典6でシステム設計・モデリングの本「もくもくモデリングの森を旅するチビドラゴンの軌跡」を頒布します
4/14(日)開催の技術書典6にてシステム設計(モデリング)の本「もくもくモデリングの森を旅するチビドラゴンの軌跡」という本を頒布します!
イベント情報はこちら
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本について
モデリング技術向上に悩む新米エンジニアたちが一念発起。「もくもくモデリング勉強会」という自分たちだけの勉強会を始めました。
みんなで学び議論しあうこの勉強会は、モデリングの楽しみを教えてくれました。
これからモデリングを始めるすべての人へ、私たちの2年間の軌跡を捧げます。・勉強会の進め方
・モデリングの過程で作る図やドキュメントの作り方、解説
・モデリングの観点、考え方
・よくある失敗モデルの事例
・勉強会向けのお題集
技術書典 サークル詳細より
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システムの設計ってどうやればいいのかわからない、モデリングってどう勉強すればいいの?と悩む新米エンジニアたちによる社内勉強会が立ち上がる過程と、そこで2年間学んで得た成果と知見をまとめた本です。
これからモデリングを勉強してみたいと思っている方、初心者でも手に取りやすい、読みやすくわかりやすい本を目指しました。
勉強会をどう進めるか?という部分に関して、メンバー間の意識合わせやスケジュールの組み方を紹介したり、モデリングのプロセスと図やドキュメントといった成果物の作り方をなるべく簡単に、かつ具体的に説明しています。
また、モデリングをする際の観点や考え方といった部分についても、実際に勉強会で用いた例題を取り上げながら考察しています。
自分たちが迷ったり悩んだりした経験を元に、うまくいったことだけでなく失敗したことや今もまだ悩んでいることも交えながら書いています。これからモデリングの勉強を始めたり、歩き続けていくための後押しになる本でありたいという思いを込めて作りました。
会社名義での制作・頒布となります。本文の執筆はわたしが担当しています。装丁、レイアウト、挿絵、スケジュール管理などなど本文以外のすべては会社のみんなに助けてもらいました。というわけで本そのものの出来栄えも素敵に仕上がっています🙌
当日は か11「yagitch.com」さんのスペースに委託させていただきます。
おしながきはこちら〜↓
スペースでは委託先のyagitchさんのアウトプット本と、同じく委託でKOS-MOSさんのTerraform本が頒布されてます。
明日はよろしくおねがいします!
チームリーダーの呪いに苦しむ新米リーダーへ
「チームリーダー」になれなかった頃。上の記事で書いたプロジェクトが始まった頃から、およそ一年が経ちました。振り返れば良い経験で、記事に書いた思いは今も変わっていません。
それでも、最近、新たにチームリーダーを任されるようになった後輩などを見ていて、新米リーダーの思考を縛る「チームリーダーにならなきゃ」という呪いの強さを改めて感じています。
チームリーダーにならなきゃと思って、なれなくて、そんなことチームメンバーにも相談できなくて、孤独に悩み続ける日々。同じような悩みを抱えている方や、一年前の自分自身へ、いまの自分から伝えたいことを書いてみます。
「なんでもできるすごいリーダーになる」のを諦めること
会社においては「なんでもできるなんかすごい人」がリーダーをやっていることがままあります。こういう人を見て育ってきた新米リーダーは、"自分もこうならなければ"と思ってしまう。
これがすべての始まりです。
弊社にもすごいリーダーたちがいて、彼らを見てると「リーダーたるもの、彼らのようになんでもできるようにならなきゃ」って考えてしまう。
だけど、こうして悩みにぶつかる人は、おそらくそのような「なんでもできるなんかすごい人」ではないし、きっと同じようにできないから悩んでいるのだと思います。
もしも自分がすごいリーダーになれるなら素敵だ。けれど去年ブログに書いたように、わたしは、決してそれが唯一にして理想のリーダー、ではないと思っています。*1
すごいリーダーになりたいと願っても、今すぐにはなれないし、いつなれるかもわからない。そんな不確かなすごいリーダーを目指すよりも、自分がすごい人じゃないことを受け入れて、「今の自分がなれるリーダーになること」を考えた方が、きっと楽です。
「理想のリーダー像」は、チームの状態によって異なるのだと知ること
リーダーの呪いにかかり、「すごいリーダーのようにできない」と帰り道で落ち込む毎日。そんな中で、先輩のすすめを受けて「エラスティックリーダーシップ」を読みました。*2
この本では3つのリーダーシップが紹介されています。
- サバイバルモードのチームに対する、指揮統制型のリーダー
- 学習モードのチームに対する、コーチのリーダー
- 自己組織化モードのチームに対する、ファシリテーターのリーダー
要は、チームの状況を見て自分がどのスタイルのリーダーになるのが良いかを見極めよう……っていうのが内容なんですが、ここにシンプルな気づきがあります。
少なくともこの本の中では、3つのリーダー像が提示されている。つまり、理想のリーダー像はひとつではないということです。これをもし知らなかったのなら知ってほしいです。わたしは知らなかったので目からウロコでした。
わたしがこの本から得た学びは、「漠然と自分の中にあった理想のすごいリーダー像」はただの妄想だったということです。理想のリーダー像なんてチームの状態によっていくらでも変わるのです。
リーダー像の妄想を捨てたら次は「リーダーの仕事」という妄想も捨てること
前述のように、当時はリーダーになるなら「なんでもできるすごいリーダー」を目指さなければいけないと思っていました。 自分がコードを書く時間が取れなくとも、調整や打ち合わせや面倒なあらゆることを引き受けて、メンバーがなにも気にせずコードを書けることがリーダーの役割だと考えていました。
ですが、振り返ってみると、チームメンバーからはわたしが何をやっているかわからなかったはずです。コードも書かないから、仕事をしていないように見えたと思います。一方で実装以外の問い合わせも打ち合わせもわたしのみが知っている状態で、常にわたしが情報のボトルネックでした。
これは単純に情報共有をしていないだけではなくて、コーディングのみを丸投げしているのが問題でした。そもそも前提となるサービス仕様や要件を知ってもらおうとしてないため、たとえ打ち合わせの情報を共有したところで、メンバーはどうしようもなかったのではないかと思います。
そんな日々が続いて、自分は好きでもない調整ばかりで楽しくコードを書く時間がない。チームメンバーとも対立して、チーム全体の雰囲気は悪くなる一方。とても苦しかったです。
結局、打ち合わせはメンバーにお願いしてもいいし、もちろんリーダーがコード書いててもいいです。誰か一人にしかできない仕事なんてそんなに多くないし、それが新米リーダーならなおさらです。チームなんだからチームの誰かがやれればいい。
チームに求められているのは、チーム全員で、期待されている分のアウトプットを出すこと。そのためにチームを見て、チームが必要としている役割を自分が果たすこと。その点においては、メンバーもリーダーも同じなのだと思います。
自分が理想のリーダーになるのではなく、みんなで理想のチームを目指すこと
原点に立ち返って、リーダーがなんのために必要とされるのかを考えるなら、それは「チームのため」であるはずです。であれば、リーダーの仕事はリーダーをすることではなく、良いチームを作ることです。
だから別に、自分がリーダーだから、なんて背負い込む必要はありません。むしろその思いは過剰すぎると呪いに転換して、こうして苦しい思いをすることになります。
チームを作ることは難しいけれど、一方で、実はすごく面白いことでもあります。でも呪いにかかっている間はそんな考え方はできなくて、それが一番もったいないのかもしれません。
毎日変化して成長していくチームをみんなで作っていくの、すごく楽しいんですよね。
そのうちいいチームを作れた実感が持ててきたり、チームの解散が心から惜しかったり、次のチームではどんなふうにやってみようかな〜なんて考えるようになれたら、もう大丈夫です。
おわりに
わたしも自分自身にかけてしまって苦しんだチームリーダーの呪い。この記事が、少しでも早く解き放たれるための一助になれば幸いです。