チームビルディングする時のワークショップ集
最近また新しくスクラムっぽいチーム活動が始まったので、過去にやったチームビルディングのやり方を備忘録的にまとめておきます。
1. 価値観カード:楽しく遊んで会話がうまれる魔法のカード
Wevox values cardは、個人の価値観を引き出すことができるカードです。
チームメンバーと価値観を共有し合うことにより、メンバー同士の相互理解を深めることができます。
相互理解が深まるほど、心理的安全性が確保されエンゲージメント向上が期待されています。
とのこと(トップページより)。
個人の考え方の違い、各々が大切に考えることやそうでないことを知るのに役立ちます。
やり方
最初にテーマが設定できるのですが、会社でやるときは「仕事に対する価値観」と設定しています。
仕事とプライベートのキャラが違う人もいるので、仕事に寄せてもらったほうがわかりやすくて良い感じでした。
参加者には最初に5枚の手札が配られます。
一人ずつ順番に「山札から1枚引き、1枚捨てる」を繰り返しながら自分にとってベストな5枚を選び抜き、自分の価値観を表現します。
私が以前やったときは、最終的な手札は「発見」「変化」「個性」「協力」「情熱」の5枚になりました。
また、他の人が捨てたカードを墓場から拾うことも可能ですが、拾うのはどうしても欲しい!という1,2枚のみで、というローカルルールでやるのがちょうど良かったです。
最後に、全員の手札を見比べて感想会。
所要時間は6人で約1時間~1時間半くらいでした。急いでやるよりもフリートークで盛り上がりたいので、時間は余裕を持って設定できると◎です。
おすすめの実施タイミング
「この人ってどういう人なんだろう」「どんな考え方をする人なんだろう」と感じるとき。
新しい人が入ってきたときや、新しいチームを立ち上げるときに。
知っているつもりの人でも意外な価値観に気づくこともあるので、とりあえず一度やってみるのも全然ありだと思います。
このワークで得られること
好きなこと、得意なこと、これから勉強したいこと、あるいは苦手なことや踏まれたくない地雷など、その名の通り個人の価値観を聞く機会になります。
カード選びを通し、その人がどう考え、なぜそのカードを選んだのか、たくさん質問し会話を重ねることで理解を深めてみてください。
自分も数回いろんなチームでやってみた中で、わりと各々の特色が出るなと思いました。
意外に真面目な言葉選びをする人や、逆に野心的な言葉を選ぶ人、感情を捨てたサイボーグのようなカードが揃う人など、いろいろいます。
また、手札を揃える過程でも、人の捨札で気になったことなどを会話しながら進めることで、より理解が深まります。
「それ捨てるの意外☺」とかなんとか、おしゃべりをたくさんしてみてください。
2. ドラッカー風エクササイズ(期待マネジメント)
https://tech.pepabo.com/2017/07/07/the-drucker-exercise/
ドラッカー風エクササイズは、アジャイルサムライの著者であるJonathan Rasmusson氏が書籍やブログで紹介しているチームビルディングの手法です。4つの質問に全員が答えることで、相互理解の促進と期待のすりあわせができ、特にプロジェクトの開始時や新メンバーを迎えるときに効果的であると言われています。
こちらはリンク先で紹介されている内容そのままで実施しても全然良いのですが、普段自分でやるときは、少し噛み砕いてまとめたものを使っています。
おすすめの実施タイミング
「自分に求められていることはなんだろう」「チームメンバーが何を考えているかわからない」と感じるとき。
新しくチームを作ったとき、メンバー間の思いがすれ違っていそうなときなども。
このワークで得られること
相手が自分に何を期待しているのか知るためのワークなので、特に立場が違う人が何を考えているのか知るチャンスです。
価値観カードよりも、自分の言葉で語るのでより具体的な話ができます。
このワークをやってから業務に戻ったとき「あの人がやりたいことに挙げてたからこの仕事をお願いしよう」「この分野は周りの人が自分に期待してくれているからがんばろう」のように、仕事のモチベーションにつながった実体験もあるので、個人的には今日紹介する3つの中だと一番やってよかったな〜が実感しやすい気がします。
3. インセプションデッキっぽいやつ
本当はインセプションデッキを入れたかったのですが、やったのが昔すぎるので……。
代わりにちょっとカジュアルな感じで、インセプションデッキ風のワークをやった話をします。
新しいサービスに関わることになったので、各々のいまの思いを共有しよう!というコンセプトで
- 担当サービスにほしい機能・改善案
- 取り入れてみたい、使ってみたい技術
- その他なんでもやりたいこと
について語りました。
おすすめの実施タイミング
チームが立ち上がったばかりの頃、インセプションデッキが作れるほど案件が固まっていないけれど、似たようなことがやりたいなと思って考えました。
インセプションデッキはこれという案件が決まり、かつチームメンバーが割く工数や温度感が高まってきてからかな、という感じだったので、まずはカジュアルなものをということで。
このワークで得られること
メンバーがサービスや案件に対して考えていること、技術的な興味関心について知ることができます。
他2つのワークはチームメンバーを知るという意味合いが強いので、主にプロダクトを中心に話すものという位置づけで、チーム全体としての目標やゴールのすり合わせをしたくて実施しました。という意味でインセプションデッキ風。
おわりに
チームビルディングがうまくできてみんなが同じ方向に進めたチームは、成果も出せて雰囲気も良く、とても楽しく仕事ができました。その成功体験がずっと忘れられなくて、だからこそまたそういうチームを作りたいと思い続けています。
やっぱ一人で働くよりチームで働くのが好きだなあと改めて思うこの頃。