近況:救急車乗って入院して退院した

一週間ほど入院していました。先日無事に退院できたので残しておこうと思います。日記です。

3/8の夕方ごろから腹痛が気になった。昼食後に頭痛薬を飲んだので胃が荒れたのだと思った。
夕食を20時ごろに食べてから痛みが止まらず、おそらく22時半ごろに嘔吐。夕食全部出てきた。2回ほど胃薬を飲んでみたがすぐに吐いてしまう。痛くて何がなんだかわからない状態だし、その後も吐き気が止まらず計6回嘔吐して、水すら飲めず、脱水気味で手のしびれを感じてきたので、夜中で申し訳ないが同居人に救急車を呼んでもらった。

搬送中あんまり記憶なし。意識は明瞭だったが痛すぎてよくわからん。自宅近くで定期的に通っている病院があったのでそこに搬送してもらう。個室しかないから入院になったら差額ベッド代払ってねというのを了承させられる。インターネットでよく見る病院都合なら差額ベッド代は払わなくてもいいって言い分、わかるけど理論上はそうですねってだけなんですよね。死にそうなくらい腹が痛いときにそんなこと言ってられん。正直ほんとに死にそうだし。

病院の救急に運び込まれて、痛み止めにカロナールを点滴してもらってようやく痛みは落ち着いた。鎮痛剤が効いてきたころになんとなく正気を取り戻した感じがした。このときAM3時半くらい。妙なアドレナリンが出ていたのか全然眠くない。ていうか腹が痛いので寝てる場合ではないというか、鎮痛剤が効いているとはいえ、それでも寝ようとしても眠れない程度には痛い。
採血、腹部エコー、単純CT、レントゲンで検査。読影する先生たちが二人並んでうーん?と首を傾げる雰囲気を醸し出しており、ええ……?と思った。2年前には腹が痛いと病院に行った翌日から1年3ヶ月の休職となった身なので気が気でない。
入院したほうが良さそうだけど……と言われたが、救急車で了承させられた差額ベッド代にビビったので、外来にしてもらえないかごねる。正直まだ腹は痛いが、医療費で懐が痛むのも同じくらい気になる程度の余裕は出てきていた。
結局、専門の先生にレントゲン見てもらうから明日また来てね、ここしか空いてないから申し訳ないけど9時に予約入れたのでまた来てね、ということに。朝5時。4時間後にまた来るのだが一旦帰れるというのであれば帰らせていただきます。背中を丸めながら歩ける程度には痛みは収まっていた。カロナール点滴は強い。タクシーで帰る。

家に帰って2時間ほど休む。寝たふりをする程度の休憩。起きたら痛みがあったので飲み薬のカロナールを飲んだものの、相変わらず水を胃に入れるだけでひどい吐き気との戦いでしんどい。結局痛いまま病院へ。
病院へ行くとまた救急に連れていかれた。なんでだ?またレントゲンと腹部エコー、造影CTも撮る。このへんの検査は2年前にもさんざんやっているので慣れたもんですよ。と言いつつやっぱり腹が痛いのでずっと横になったままいろんな検査室へ運ばれていく悲しき救急患者。痛すぎて検査後にカロナール点滴をねだる。カロナールは神。

いろいろ検査した結果やっぱり腸閉塞ですね、と。
私は2年前に開腹手術を経験しているのですが、その際に傷口に小腸の一部が癒着して腸内が狭くなっている部分があるようで、そこが物理的に詰まって腸が動かなくなり、下から出られなくなった食べ物などが全部上から出るはめになったためこのたびの無限嘔吐編になったという話でした。病名としてはイレウスだとか癒着性腸閉塞だとか。
手術後に腸がよれているなんてことは知らなかったので好き勝手に飲み食いしてましたが、この1年半ほどなんともなかったので油断してた。夜ふかし、運動不足、食生活の乱れ、特に年明けからこっちは役満みたいな生活をしていたので心当たりも確かにある。そういえば最近は鍋ばっかり食べてたし当日の夕食でもしいたけとえのきをめっちゃ食べてたなあと思った(後に栄養指導を受けるのですが、海藻・きのこ・こんにゃくは名指しされるレベルで腸閉塞患者には良くない食べ物らしいです)

というわけで入院です。
前日まで普通に働いていたし、さらにその前日には出社して飲み会にまで行っていたほど元気に暮らしていたので、あれよあれよと病棟送りになったスピード感にはさすがに感慨があったといいますか、何が起きるかわからんね……。
救急の先生に「超ざっくりで良いので入院期間はどのくらいですか」と尋ねると、順調に行っても一週間は入院とのこと。お仕事もあると思いますが命に関わることなので……のように説明される。まあちょうど大した仕事はしてなかったので良かったんですが、即日入院ですというのはわりと調整も大変だよなあと思うなど。ここまで私はずっと起きることができず横になって話を聞いていたのですが、救急の先生は横向きの私にもしっかり目線を合わせて優しく話しかけてくださったので、この後もう会うことはないのですが救急の近くで先生を見かけた時には「あの時助けていただいた者です」と感謝を伝えたかった。忙しそうなので声はかけられませんでしたが本当にありがとうございます。

入院も決まったので、会社と実家に連絡。療養中に1年以上心配をかけ続けた実家の家族にはまたなんだ本当にすまない……の気持ちである。申し訳ない。ちなみに個室ではなかったけど、差額ベッド代は4400円/日。保険適用外。一週間入院したのでこの差額で原神の限定ガチャが天井まで引けるぞ(悲しい)。

入院中はまず3日間絶食して腸を休ませる。飲水も禁止、基本安静、点滴で生きのびる日々。イレウスだと胃管(鼻からチューブが出るらしい)を入れて消化管の中を減圧する治療をするらしいんだけど、今回私は全部吐いたあとは吐き気がなかったのでこれはなしで許された。痛みも入院2日目以降はかなり落ち着いたので、ひたすら腸を休ませる。
その後重湯→三分粥→五分粥→七分粥→全粥の流れで徐々に食事復活。全粥食べられるようになったら退院。
めちゃくちゃ順調に回復したので、救急で教えてもらった一週間できっちり退院できた。先生の語り口的にはかなり順調である前提で一週間だったと思うので、もし腸閉塞退院RTAをしたら結構いいところを狙えるのではないかと思っている。周回するのは勘弁だけど。

まあ今回は無事に退院できたものの、腸閉塞の原因となった癒着については手術をしないと解決しないので、根本原因そのものは腹に抱えたままでこれからも暮らすことになる。原因がそのままなので再発もそれなりにあるそうで、しかしあのようにのたうち回るような腹痛と止まらない嘔吐を繰り返すのはかなりの地獄なのでできればもう二度と経験したくない。

今はお粥やふかし芋や柔らかく煮た野菜を一日5食くらいに分けて食べながら暮らしています。お粥を炊くのが上手になりました。しかし本来私は料理をしたくない人なので、健康に刃を突きつけられた今だからやっているだけで、そもそもこのような丁寧な暮らしを続けられたらこんなことにはなっていなかったし苦労しないんですが……。
歓送迎会シーズンなのにしばらくお酒は飲めそうにない。

ちなみに入院病棟にはwifiがなかった。個室になると使えるらしいが一日あたり1万円を超える部屋に入れるわけがないので普通に困った。幸い同居人がpovoの20GBくらい使える回線を貸してくれたので、元気な時間はyoutubeを見ないように過ごせば平気だった。今回は一週間程度の短期だったのでこれで済んだけれど、前回みたいに1ヶ月半ずっと入院してたり3ヶ月間入退院を繰り返すみたいな状態だとこれでは足りなくなるし、ゲームする気力がない時はyoutubeが見たくなるときもあるので、やっぱり入院生活には通信容量を気にせず使える回線が欲しくなるよなあ……。そもそも面会できないし外出もできない昨今の入院環境では精神を病みやすいような気がしている。やっぱり自分の体調不良や痛みに向き合い続けるとかなり精神衛生が悪くなるので、そういう適度に気を散らせるツールはあったほうが良いと感じる。私にとってはゲームだったりTwitterだったり読書だったり、いやこれ私がTwitter芸人だから異常事態をネタっぽくツイートしてふぁぼをもらう娯楽に昇華してるけどやっぱ普通にきつい時もあるわ……。
気を散らすにしても、やっぱりいつも通りのことを不自由なくできるのが一番良いと感じるので、普段youtube見てるならそれをいつも通りにできる、そこに不便を感じず過ごせる入院生活が理想的だね……そういう世界になってほしいよ本当に。